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【読書】ゆるく考えよう
本との『一期一会』

ゆるく考えよう
人生を100倍ラクにする思考法
ちきりん 著
イースト・プレス

ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法

『ゆるく考えよう』
というメッセージはこの本に限らず、
これもまたよくよくある話です。

でも、この本は他の本とは圧倒的に違うのです。

何が違うのか!?

それは根底にながれる
『ゆるく考える思考』
にあります。

読みながら、思わず自然に微笑んでしまうのです。

それは究極のゆるい考え方ではないでしょうか。

印象に残ったのは
日本は上から6番から10番くらいに位置する先進国であるイタリアをめざそう。
というもの。

イタリア。。。
なんか聞いただけで
『おしゃれ』
じゃないですか。

いやっホントは違うかもしれないですよ。
でも、とくに日本にしか生きていない人にとっては
イタリアと言えば、
おしゃれなオヤジがかっ歩していて、
なんか恋愛とか情熱的で
あつい国民な感じがする
そんな印象の国じゃないですか。

たしかに先進国で、
でも一番やら二番やらにはでてこない。。。
でも、ヤッパリ先進国で。
余裕を感じますよね。
とくに勉強しなくてもなんでもできる優等生。
うーん、もてそうだ。

そんな国をめざそうというのです。
日本とイタリアの類似点も多く列挙されていて
(いいことも悪いこともです(笑))
こんなに似ているなら『できるんじゃ』ない?
って思わせる。
そこには著者の分析能力のようなものも関係するような気はしますが、
とにかくじんわり納得させるにあまりある例が次々にでてくるのです。

それが、読んでいる本人を
その思考法に引き込み、本を読みながらにして
『ニンマリ』
させるしかけです。

本書は
『ゆるい思考法がいいよね』
という提案書ではなく
『こうすればゆるく実践できるでしょ』
と教えてくれているのです。

この感覚は読んだ人しか味わえないのだと思います。

この『ゆるい思考法』が、読んでいる人に
ここまで影響をあたえる理由は
もともと天性のものとして著者の持つ、
楽天的な性格などからこの
『ゆるい考え方』が構築されているわけではないところにあります。

この考えは著者がどうしても自分が自分がとして自由に生きるために
試行錯誤して勝ち得たものだからなのだと思います。

この手の
『ゆるく』を主張する本の中には
『それは流石に無理だし、そうは言っても不況だし』
と言い訳してしまえば
貫けない『ゆるさ』だったりするものも多くあるのです。

『ゆるく』を主張するわりには
思考法が楽天的すぎたり、現実を見据えていなかったり。
『これは参考にはなるけど、できることではないわね。』
となるわけです。

おそらくこの著者は
もともとは楽天的な性格ではないのでしょう。
だから、闇雲に『ゆるく考えよう』といっても
誰もができないことをよくよく知っているのだと思います。

『ゆるく考えるため』に
この著書はこれでもかというくらいに緻密に構成されているのです。
その意味で、ゆるく考えることに『導く』ということに妥協していないのだと思いました。

それは後天的に勝ち得た『ゆるさ』であるからこそ
なし得るのではないかと思うのです。

一つ一つは単なる一つの考えに過ぎないのかも知れませんが、
読んだだけで確実に幸せになれる本だと思いました。

暑い夏にゆるい思考法を身につけませんか?
author:ぷぅコッコ, category:ビジネス書感想, 19:30
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【読書】一生働く覚悟を決めた女性たちへ
本との『一期一会』

一生働く覚悟を決めた女性たちへ
〜仕事を楽しむ技術〜
古川 裕倫 著
扶桑社新書

一生働く覚悟を決めた女性たちへ (扶桑社新書)

一生働く覚悟を決めた女性たちへ
というタイトルに『ぐさっ』ときまして手に取りました。
そうです、私はそんな覚悟を決めた一人だからです。

この手の本、実は管理職を経験された女性が書かれている例が多いものです。
それも官僚か、もしくは起業していらっしゃる方。
この本も当然わたしは女性が書いたものだと疑わず、読みはじめました。

途中でこの著者がかいた
どんな『おばあちゃん』になりたいですか?
という質問に対し、
『自分の場合はおじいちゃんですが、』
と書かれているのをみて、
『え?男性が書いたものなの?』
と改めて表紙を確認してしまったほどです。

男性管理職はどのように私たちを見ているのかという
私たち女性では想像はできても確信は持てない事柄が出てきます。

例えば女性は気配りが上手ということにおいても、
女性の著者が書かれると
正直なところそんなことまでですか?
と思うような過剰な気配りもあるわけですが、
この著書にでてくる気配りは
わりと、このレベルで気配りと感じて頂けるのか
と表記抜けするくらい日常でやっていることだったりします。

そういった気配りといったわりと女性であれば自然とできているようなものから、
自分では思いも寄らないような
煙たがられる事情も紹介されていました。

女性はその頭の回転の早さから、仕事を依頼されたとき
『この仕事にはどんな意味があるのですか?』
といった類のことをいい、すぐに引き受けない。
と著者はいうのです。

いやいや、引き受けないつもりじゃなくて、
目的意識を持つためになんて言い訳したくなるわけですが、
たしかにやってしまっています。
それが頭の回転の早さによる?
思ってもみないことです。
このあたりを読んだとき
口があんぐりとあいてしまいました。

そうか。。。男性上司はそんなことを思っていたのか。。。
そういえば、そのようなことを管理職の方に言われたことがあったなぁ〜
などど、読みながらにして苦い思いもしたのでした。

わたしが一生働く覚悟を決めた
というのにはいろいろな理由があり、
覚悟を決めてから、この著書のいうように楽しくできる方向に進めたものもありました。

覚悟をするなんて、
男性からすれば当たり前だと言われそうですが、
やはり自由にならないことは少なくないです。
覚悟を決めなくてはやっぱり働けないという事情もあったりします。

それでも最後には
仕事しててよかったなと思える自分でありたいと思うのでした。


と、ここまで書くと、
100%女性ための本のような気がしますが、
私はこの本を読みながら、一つのことを思いました。

それはこれは男性こそが読む本ではないかということです。
女性がなにも考えずにできていることで、男性では気がつきにくい点が実は満載。
そんな小さなことに気がつくか、気がつかないかがほかの男性陣と差をつけるポイントになるかもしれませんよ。

仕事を一生続けるなんてそんな覚悟はないわという女性も
仕事を一生続けるなんて当たり前じゃないという女性も
ちょっと人に差をつけたい男性も
読んでみられてはいかがでしょうか。
author:ぷぅコッコ, category:ビジネス書感想, 21:01
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【読書】「抜去利」でシンプルに生きる
「抜去利」でシンプルに生きる
本郷 陽二 著
経済界新書

「抜去利(バッサリ)」でシンプルに生きる―持たない生き方で「迷い」は消える (経済界新書)

抜去利 で バッサリ とよみます。
シンプルに生きるためのこつは
「持たないこと」というコンセプトでこの本は書かれています。

「持たないこと」というと
断捨離

新・片づけ術「断捨離」

人生がときめく片づけの魔法

人生がときめく片づけの魔法

などの本がすぐに思い浮かぶわけです。

こちらの本もエッセンスは
今のふたつの本のエッセンスと同じです。

自分が心地よく生きるために
考え方を変えて、自分に必要で、
心地のよいものに特化することで
自分の周りはすっきりし、時間も、場所も節約できる。

ということなのですが、
断捨離、人生がときめく片づけの魔法は女性が著者であり、
こちらは男性が著者です。

その性別差なのかも知れませんが
女性陣に比べると少し
「ゆるい」
感じがします。

それが悪いということではなく
断捨離にしても人生がときめく片づけの魔法にしても読まれた方はお分かりと思いますが、
徹底
しています。

よみ間違えると、とてもストイックなところに自分の身をおかなくてはならなくなります。

実は私はこの
ストイックさ
が少々苦手なようで、
特に片付けに関しては、もともと苦手であることも手伝い
ここまで徹底できていないのも事実です。

そこで、この「抜去利」ですが、
そこまでのストイックさを感じないのです。
もちろん提唱されているコンセプトは同じです。
だから、受け取り方によっては非常にストイックなわけですが、
それをあまり感じなかった
というのには
ここまではしなくてもいいよ。
といった「余剰」を許す姿勢にあるように思います。

先の二つがなにも許していないほど
ストイックなのかというと
そんなことはないんです。
でも、ストイックさの方が強調されていて、
読み進む読者は
「そこまではやらなくていい」のそのまでの部分をかなり狭く観てしまいます。
(私だけかも知れませんが( ̄◇ ̄;))

その点この本は
そこまで狭くしなくてもいいよ。
と言ってくれているような気がして少し安心をさせてくれるように思いました。

断捨離、人生がときめく片づけの魔法
に少し疲れてしまった方は
また違った考え方として読んでみるのはいかがでしょうか?

もちろんそう言った片付け本にご縁のなかった方も一読の価値ありです。

今日から「抜去利」初めてみませんか?
author:ぷぅコッコ, category:ビジネス書感想, 22:00
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