中古の万年筆を買いますと、たまにとんでもないのに出会うことがあります。
調整が施されたペン先をもつもので、神の手を持つ人が研がれたならばいざ知らず、前のオーナーさんの角度に合わせてありますよ〜なんて感じで、ある一定の角度だけはものすごく書き味がいいって感じにされたものだとものすごく困るわけです。
写真のドルチェビータ オーバーサイズは中古で買ったものですが、調整が施されたペン先をもつ万年筆だったんです。
元のオーナーさんは私よりも角度を立てて書く方だったみたいで、ヌラヌラに書ける角度はもちろん見つけましたが、それだと、自分の楽しい角度ではないので、嫌だ。
でも、自分の角度で書くとインクが最初でない。。。
なんてことだ!
ここは台湾なのに、簡単に調整してもらえる場所でもなく。。。
泣きそうになりました。
だがしかしですよ。
解決する方法なんてのはただ一つ、ひたすら書くのみ!
ってことで、一時、「チェっ」と思いながらも自分の角度で書き続けました。
面白いことに、ペン先ってのは育つのよね。
そんな感じで意地で書いていると、いい感じになってくるんですわ。
とはいえ、インクとの相性を考えたり、楽しく書ける万年筆はいっぱいあるのに、お育て万年筆で書かなきゃいけない現実に心が折れそうに何度もなりました。
でも、削れていい感じになってくるんですわ。
それで、調整ってのもそうだし、人に貸すのもそうなんだけど、やっぱり自分が育てたペンは貸しちゃダメだし、よほどでない限り、自分で育てるのがいいかなと思うですよ。
もちろん、初期不良のようなものがゼロなわけではないので、調整そのものを否定する気は無いですし、素晴らしい腕をお持ちの方もたくさんいらっしゃいますから、それはそれなんだけど、、、
やっぱりペン先が自分と違う感じで削れるってのは、避けたいよなぁと思ったりなんかして。
予想してたよりも、早く、じゃじゃ馬がこなれてきたことによって、ちょっと考えちゃいました。