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【勉強会】第二期 出口治明氏と古典を精読する会4回目 その3
本日、p.231の第二章から

ここはp.258ページにまで続く長い章ですが話は一つ。節の一つ一つは上司であるところの太宗が承認した法律について閣議後、李百薬という部下がその考え方を諌めて取りやめさせるということ(上司を説得する方法について)を述べています。




太宗は考えます。

世襲をした周の国は800年続き、それと比べて官僚制を貫いた秦は二世で滅びてしまった。この世襲をという制度、なかなかいいと思うので、素晴らしき忠臣である房玄齢らなんかを世襲にしてはどうかなと決めました。(承認してサインもしちゃってる)

という話を閣議後にします。



貴族制(世襲)か官僚制かというのは国へのロイヤリティという点において、永遠の課題だと言えます。ロイヤリティ、忠誠というのは部下からすると自分に続く子供らも守ってくれるということによって保たれるとする貴族制。しかしながら、国を思う時、後に続く子供らも優秀であるとは限らないのです。それは国を危うくする可能性もあります。

では官僚制はどうか?国は確かに優秀な人材を常に補充することができます。しかしながら官僚の側はどんなに必死に生きたとしても、その息子はまた一からすべてをやり直さねばならず、忠義を尽くすべきか悩むこともあるかもしれません。

それで、この李百薬は官僚制が良いと考えているわけです。それを踏まえて、説得にかかるのです。


まず初めに、政治の原理原則をとき、『政治とはそもそもこういうものですよね?』と、総論の上に上司である太宗を引き込みます。


次に、確かに太宗が言ったとおり、周は800年続き、秦は二世で滅びてしまいました。それは皆が言うところです。それはそうですが、それは世襲制によるものなのでしょうか?私はそうは思いません。長短というのはただ政治にのみ、よりますよね。


ここで上司である太宗、ほぉ〜、政治とはそう言うことだなぁ〜、みんな言ってるなるほどなるほど、ん?でも世襲制のせいではない?ほぉ〜、あれ、これってもしかして反論?かな?



p.236ページあたりから反論のトーンが上がってきます。周にしても唐にしてもそもそもその時代が長く続くがどうかというのは王様(皇帝)が立派かどうかにかかっているのです。

周にしたって、諸侯が世襲だったから続いたわけではないです。中頃からは諸侯の忠誠は薄れ、助けてはいないじゃないですか?違いますか?と。



中国には天命という考え方があります。


本当のところ自然現象であるところの天災が起こるから、人々は飢えて国は乱れて、その国が他の人により倒されるという構図なのですが、中国では悪い政治をしたから、天災が起こると考えられているのです。天が怒って、天災が起き、それはもとに戻せないので、新しい国になるという考え方です。


ようは長く続くかどうかは世襲か官僚制かといったことではなく、ただ素晴らしい政治をしたか?良い王様(皇帝)であったかどうかだけなのだと。


そして、その良い王様(皇帝)自身が家臣を選ぶことができる官僚制がやっぱり良いと思いますと。それは素晴らしい王様(皇帝)である太宗、あなた自身が選んでいますよね。と畳み掛けるのです。


しかも堯瞬という伝説の皇帝の息子すらバカな子がいたわけで、まして、堯瞬よりもえらくない房玄齢らの子等が必ずしも国のためになる人物になるかもわからないでしょう。


そんな感じで、この章の中間部ですでに最初の世襲制を完全に否定します。


そうなると聞いてる皇帝としては面白くないわけですけど、そこからまた皇帝の素晴らしさを語るのです。細かく実例をあげてどんどんと褒めちぎっていきます。


最後にまた総括します。貴族制(世襲)の酷さというのは官僚制の酷さの比ではありません。太宗の考えは間違っています。と

しかしながら太宗のような素晴らしい王様がいればこそ、国は素晴らしくなっていくのです。としめているのです。


ここで、太宗はついに説得され、命令書を取り下げます。


まぁ、すごく手の込んだ上司の説得方法で、見習うべきところは幾つもありそうです。


しかしながら、このような勅語は場合によっては文字通り、首を切られるレベルなわけで、それを許し、考えを改める。。。太宗の懐の深さを表しているのかもしれないです。


やっぱすごいなぁ〜


今回はここまで(=´∀`)人(´∀`=)


次回は第二期最後になります。
この本との出会いに感謝なのでした。





author:ぷぅコッコ, category:セミナー・勉強会, 20:43
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